相手のサイトのどこを読めばいいか。定型文に見せない1行の作り方
最終更新 2026年08月21日
営業メールの1行目が定型文に見えるのは、内容が薄いからではなく「どこにでも書けること」が書いてあるからだ。相手サイトの特定の場所を読み、そこにしかない情報を1行に変換すれば、それだけで定型文から抜け出せる。
まず読む場所を決める
サイト全体を漫然と眺めても1行は出てこない。読む場所を先に決めて、そこだけ集中して見るほうが早い。
- 代表挨拶文:就任年を確認し、就任後に打ち出された新方針が書かれていないか見る
- FAQページ:頻出する質問の傾向から、相手が今抱えていそうな課題を推測する
- 料金プランページ:プラン名称を正確にメモする
- サイトマップ:階層の深さとページ数の多い分野を確認する
- 問い合わせフォーム:入力項目の数を数える
- 決算公告:3期分以上あれば、伸びている数字を1つ探す
- CSRページ:活動実績の年数を確認する
- 新着情報:更新頻度をざっと確認する(月1回に満たないか)
- 導入事例ページ:業種一覧と、業界数を確認する
- お知らせ欄:本社移転や展示会出展の告知がないか確認する
- 採用ページ:入社時期の記載からシステム導入の繁忙期を推測する
- 子会社・関連会社一覧:提案先が親会社か子会社か、グループ構成を確認する
この段階でメモを取るときは、必ず正式表記で書き写す。旧字体や誤字をそのまま引用すると読み間違いに見えるので、社名や固有名詞は検索エンジンで正式表記を再確認してからメモする。
読んだ場所を1行に変換する
読んだだけでは1行にならない。変換のルールを決めておくと迷わない。
- 料金プラン名称は言い換えずそのまま使う。担当者は「しっかり読んでいる」という印象を持ちやすい
- 導入フロー図のステップ数に触れると、自社の業務フローを理解された感覚を持たれやすい
- 顧客満足度スコアが載っていれば、数値の高さを1行で素直に触れる
- 決算公告から伸び率を拾えたら、それを1行に入れる
- CSR活動の継続年数は、続いていること自体を評価する一言にする
- 設立年数を見て、老舗なら実績の蓄積、新興なら成長スピードなど角度を変える
- 展示会出展のお知らせで製品名を確認できたら、その製品名を本文に入れる。業界の実務者だと誤認されやすく、話が早い
これらは1つのメールに全部詰め込む必要はない。読んだ場所の中から一番具体的に書けそうなものを1つか2つ選ぶだけでいい。
断られやすい1行を避ける
具体的に書いたつもりが、逆に断られる書き方もある。読む場所とセットで避け方を覚えておく。
- サイトマップの階層が3階層以内と浅い場合、情報設計の話は響きにくいので別の切り口にする
- 問い合わせフォームの入力項目が10個以上ある企業には、情報設計よりも業務効率化の切り口を優先する
- 導入事例ページで自社と同業種・同規模の事例がすでに載っている場合、同じ切り口で提案すると重複だと見抜かれやすい。切り口を変える
- 最新の導入事例を確認し、指摘しようとしている課題がすでに解決済みでないか確認してから書く
- 比較表がある場合、自社がすでに比較対象に入っている項目を繰り返さず、入っていない項目だけを補う
- 料金プランの数を数え、自社の説明もその粒度に合わせる。プランが3つしかない相手に10段階の比較を出すと乖離が目立つ
トンマナと時期を合わせる
内容が合っていても、言葉遣いと送るタイミングがずれると読まれにくい。
- サイト全体の文体が敬語かカジュアルかを確認し、本文の文体をそこに合わせる
- 採用ページの入社時期の記載から、システム導入の繁忙期を推測し、その時期を避けて送る
- お知らせ欄に本社移転の告知があれば、什器や設備の需要を仮説として本文に組み込む
- 子会社・関連会社一覧を確認し、提案先がどの位置づけの会社か把握してから、グループ内の情報連携課題を仮説として出す
グループ会社一覧の確認は特に重要で、別会社の情報と混同したまま送ると、担当者に「うちの会社を見ていない」と伝わってしまう。
リンクを貼る前の最終確認
本文が仕上がっても、リンクの貼り間違いで読まれずに終わることがある。
- リンクを貼る前に、貼ろうとしているURLのドメインが相手サイトのものと一致しているか確認する
- EC未対応のサイトであれば、販路拡大の話題として1行に組み込めないか検討する
- オンラインショップの有無、新着情報の更新頻度(月1回未満か)も、この最終確認のタイミングで一緒に見ておくと二度手間にならない
今日やること
- 送る相手のサイトを開き、代表挨拶・FAQ・料金プラン・サイトマップ・決算公告・お知らせ欄を順に見る
- その中から1行に使えそうな具体的な情報を1つか2つメモする
- 情報設計や重複提案など、避けるべき切り口に当てはまっていないか確認する
- 文体をサイトのトンマナに合わせて書き直す
- 送る前にリンク先のドメインと入社時期・繁忙期を確認する
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