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特許の再表とは?再公表特許の意味と調べ方【2026年版】

公開: 2026-09-29 / 更新: 2026-09-29 ・ 読了 約5分

この記事の要点

  • 再表とはPCT出願を日本語で再公表した公報で番号にWOが付く
  • 国際公開から国内での再表発行までおおよそ数か月〜1年程度かかる
  • 特開・特表・再表は成り立ちが異なり番号体系で区別できる

特許の「再表」とは、外国語で国際出願(PCT出願)された発明が、日本に国内移行した際に特許庁が日本語で再び公表した公報のことを指します。正式名称は「再公表特許公報」で、公報番号の頭に「WO」がつくのが最大の特徴です。

特許情報を調べていると「特開」や「特表」に混じって「再表」という表記に出会い、何のことか分からず検索した方も多いのではないでしょうか。ここでは再表の意味、成り立ち、他の公報との違い、実務での調べ方まで順を追って解説します。

再表とは何か:再公表特許公報の基本

再表とは、正式には「再公表特許」と呼ばれる公報の略称です。国際特許出願(PCT出願)は、出願人の母国語で提出されることが多く、日本語以外の言語で書かれたまま国際公開されるケースが少なくありません。この外国語のPCT出願が日本国内へ移行した際、特許庁が発明の内容を日本語に翻訳し、あらためて公表したものが再表にあたります。

つまり再表は「新しい発明の公開」ではなく、「すでに国際公開されている出願を日本語で読めるようにした二次的な公報」という位置づけです。この点を理解しておくと、他の公報との違いも整理しやすくなります。

なぜ「再」公表と呼ばれるのか

PCT出願は国際段階ですでに1回、国際公開という形で世界に向けて公表されています。その後、日本国内に移行する手続き(国内移行)を経て、日本語訳とともに特許庁が国内でもう一度公表するため「再公表」と呼ばれます。公開が2段階に分かれている点が名称の由来です。

国際公開の時点では英語や中国語などの原文のままであることが多く、日本の実務者や企業がそのまま内容を把握するのは負担が大きいという事情があります。再表はこの負担を解消するための制度的な仕組みともいえます。

再表と特開・特表の違い

公報の種類が複数あるため、混同されやすいポイントを整理します。それぞれの成り立ちが異なるため、番号の頭文字を見れば区別できます。

実務上、特許調査で「WO」から始まる番号を見かけたら、まず再表の可能性を疑うとスムーズに検索できます。番号体系の違いを押さえておくと、社内での特許マップ作成や先行技術調査の際に誤読を防げます。

番号から読み解くポイント

再表の番号は「特許庁 再表〇〇〇〇-〇〇〇〇〇号」のように表記され、括弧書きで元のPCT国際公開番号(WO〇〇〇〇/〇〇〇〇〇)が併記されるのが一般的です。この2つの番号がセットになっている点が、他の公報にはない再表特有の見た目です。初めて見る担当者は「番号が2つあってどちらが正式なのか分からない」と戸惑うことがありますが、日本国内での管理番号が「再表」、国際的な管理番号が「WO」だと理解すれば整理しやすくなります。

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再表特許が発生するまでの流れ

再表がどのタイミングで生まれるのかを、出願から公表までの流れで確認しておきます。手順を追うことで、なぜ翻訳を伴う再公表が必要になるのかが見えてきます。

1. PCT国際出願:出願人が自国の特許庁(または国際受理官庁)に、外国語を含む1つの言語で国際出願を行う。

2. 国際公開:出願から18か月程度で、WIPO(世界知的所有権機関)を通じて国際公開される。この時点では原文言語のまま。

3. 国内移行手続き:優先日から2年6か月〜2年9か月程度の期限内に、日本国内での手続き(翻訳文提出など)を行う。

4. 翻訳文の提出:出願人が発明の内容を日本語に翻訳し、特許庁へ提出する。

5. 再公表:特許庁が翻訳文をもとに、日本語版の公報として再表を発行する。

この流れからも分かるとおり、再表が発行されるまでには国際公開から数か月〜1年程度のタイムラグが生じることがあります。急ぎで海外発の技術動向を調べたい場合、再表の公表を待たずに国際公開段階の原文情報を確認する方法もあわせて検討するとよいでしょう。

実務でよくある誤解と失敗例

再表を扱う実務では、いくつかの典型的な誤解が見られます。ここでは代表的な失敗例を紹介します。

こうした誤解は、特許調査ツールや特許庁の公式データベースで一次情報を確認することである程度防げます。判断に迷う場合は、社内の知財担当者だけで完結させず、弁理士など専門家に相談することも有効な選択肢です。

再表を調べる方法

再表の内容を確認したい場合、特許庁が提供する特許庁の公報検索システムや、独立行政法人工業所有権情報・研修館が運営する特許情報プラットフォームで、公報番号や出願番号から検索する方法が一般的です。国際公開番号(WO番号)、優先権主張番号、出願人名など複数の切り口で検索できるため、目的の案件に応じて条件を使い分けると効率的です。

海外企業の技術動向を継続的にウォッチしたい場合は、再表の公表を待つだけでなく、WIPOが公開する国際公開情報も併用すると、より早い段階で情報をキャッチアップできる可能性があります。

まとめ

再表とは、PCT国際出願が日本国内へ移行する際に、日本語訳を付けて特許庁が再公表した公報のことです。国際公開からおおよそ数か月から1年程度のタイムラグを経て発行され、番号にWOと再表の両方が併記される点が識別のポイントになります。特開・特表との違いを理解し、権利範囲の判断が必要な場面では翻訳文だけに頼らず原文や専門家の確認を経ることが、実務での誤解を防ぐ近道です。制度の詳細や個別案件の判断については、特許庁など公式情報を必ずあわせて確認してください。

よくある質問

Q. 再表と特表はどう違いますか?
A. 再表はPCT出願が国内移行した際に日本語訳とともに一括で再公表される公報で、番号にWOが併記されます。特表は運用上、個別の手続き段階で公表される場合の呼び方として使われることがあり、公表の経緯が異なります。判断に迷う場合は特許庁の公式データベースで番号体系を確認することをおすすめします。
Q. 再表特許の公表日は権利発生日ですか?
A. 再表の公表日は日本語での再公表日にすぎず、権利の発生や新規性の判断基準となる日付とは異なる場合があります。国際公開日や優先日など複数の日付が関わるため、権利関係の判断が必要な場合は弁理士など専門家に確認することをおすすめします。
Q. 再表の番号はどこで調べられますか?
A. 特許庁が提供する公報検索システムや、工業所有権情報・研修館が運営する特許情報プラットフォームで、公報番号や国際公開番号(WO番号)から検索できます。出願人名や優先権主張番号での絞り込みも可能です。
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