
商標登録は個人でできる?2026年版の手順と費用
この記事の要点
- 商標登録は個人・法人を問わず出願可能で屋号名義でも登録できる
- 出願から登録まで6か月〜1年程度、区分ミスで費用が倍増する失敗例もある
- 弁理士依頼はおおよそ8万〜15万円、自己出願は公的費用のみで済む場合がある
商標登録は個人でも可能?結論から解説
商標登録は個人・法人を問わず出願でき、屋号や個人事業主の名称でも登録できます。特許庁への出願は本人が直接行うことができ、弁理士を介さなくても手続き自体は完了します。
ただし、個人が自分で出願する場合は書類の書き方や区分の選び方でつまずくケースが多く、結果的に手戻りが発生して費用も時間も余計にかかることがあります。この記事では、個人が商標登録をする際の手順、費用の内訳、よくある失敗例を具体的に紹介します。
個人でも商標登録ができる理由
商標法上、出願人の資格に法人・個人の区別はありません。個人事業主はもちろん、会社設立前の個人でも、将来使う予定のブランド名やロゴを先に押さえておくために出願することが可能です。
実際、ネットショップ運営者やハンドメイド作家、フリーランスのコンサルタントなどが自分の屋号やサービス名を商標登録するケースは年々増えています。特許庁の統計でも、個人による商標出願は一定数を占めており、珍しいことではありません。
法人化前に登録しておくメリット
法人化を予定している場合でも、個人名義で先に出願しておくことに問題はありません。後に法人へ権利を移転する手続き(名義変更)も可能なため、「早く名前を押さえたい」というケースでは個人名義での先行出願が有効な選択肢になります。
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記事づくりを任せる →商標登録の手順(個人が自分で行う場合)
個人が自分で商標登録を進める場合、大まかな流れはおおよそ以下の通りです。
1. 登録したい商標(文字・ロゴなど)を決める
2. 商標を使用する商品・サービスの区分を選ぶ(全45区分)
3. 特許情報プラットフォーム(J-PlatPat)で類似商標がないか調査する
4. 出願書類を作成し、特許庁へ提出する
5. 審査(方式審査・実体審査)を経て、拒絶理由がなければ登録査定
6. 登録料を納付し、商標登録が完了する
出願から登録までの期間は、順調に進んでも6か月〜1年程度かかることが多く、拒絶理由通知への対応が発生するとさらに数か月延びることもあります。
区分選びで失敗する個人が多い
商標登録で特に個人がつまずきやすいのが「区分」の選定です。区分は商品・サービスの種類ごとに分かれており、実際に使う予定のない区分まで含めてしまうと費用が無駄に膨らみ、逆に必要な区分を漏らすと肝心の事業内容が保護されません。
例えば、飲食店を経営しながらオリジナルグッズも販売する予定がある場合、「飲食物の提供」の区分だけでなく「被服」や「印刷物」など複数区分の検討が必要になることがあります。この見落としにより、後から追加出願が必要になり、結果的に費用が2倍近くかかってしまった、という失敗例も見られます。
商標登録にかかる費用の内訳
商標登録の費用は「特許庁に納める公的費用」と「弁理士に依頼した場合の代行費用」に分けて考える必要があります。
特許庁に納める費用
出願時には1区分あたり12,000円程度の出願料がかかり、登録が認められた際にはさらに1区分・10年間で28,200円程度の登録料が必要です(納付方法により金額は変動します)。2区分、3区分と増えるごとに、この金額が区分数分だけ加算されていきます。
弁理士に依頼した場合の費用
弁理士に出願代行を依頼する場合、相談料・調査費用・出願手数料・登録手数料などを含めて、総額でおおよそ8万円〜15万円程度になることが一般的です。金額の幅が大きいのは、区分数や事務所の料金体系によって差が出るためです。
個人で自分で出願すれば弁理士費用は抑えられますが、拒絶理由通知への対応や区分選定のミスによる再出願が発生すると、結果的に弁理士に依頼した場合と費用が変わらなくなることもあります。
個人が商標登録でよくある失敗例
類似調査を怠って拒絶される
出願前にJ-PlatPatでの類似商標調査を省略し、既に似た商標が登録されていたために拒絶理由通知を受けるケースは少なくありません。調査不足のまま出願すると、出願料が戻らないまま審査に落ちることもあります。
ロゴと文字を別々に出願していなかった
ロゴマーク(図形)と文字部分をまとめて1つの商標として出願してしまい、文字だけを別デザインで使いたくなった際に権利が及ばない、という失敗も見られます。文字商標とロゴ商標を分けて出願するかどうかは、事業計画に応じて検討が必要です。
使用予定のない区分まで指定してしまう
「念のため」と多くの区分を指定した結果、費用が想定より大きく膨らんでしまう個人も少なくありません。逆に区分を絞りすぎて、後から事業拡大した際に保護が及ばないケースもあります。
個人での出願と弁理士依頼、どちらを選ぶべきか
出願する商標がシンプルで、区分も1つに絞れる場合は、個人が自分で出願してもおおむね問題なく進められることが多いです。一方で、複数区分にまたがる事業や、類似商標が多い業界での出願は、専門家に相談したほうが結果的に手戻りが少なく済む可能性があります。
迷った場合は、まず特許庁が公開している情報や特許庁の相談窓口、または中小企業庁が案内する支援制度を確認し、必要に応じて弁理士への相談を検討することをおすすめします。最終的な出願内容の判断は、必ず専門家や公式情報をもとに行ってください。
まとめ
商標登録は個人でも出願・取得が可能な手続きです。ただし、区分選定や類似調査などでつまずくと、費用や時間が想定以上にかかることがあります。まずは自分のビジネスに必要な区分を整理し、不安がある場合は弁理士への相談も選択肢に入れながら進めていくとよいでしょう。
よくある質問
- Q. 商標登録は個人事業主でもできますか?
- A. できます。特許庁への出願は法人・個人の区別がなく、屋号やサービス名を個人名義で登録することが可能です。
- Q. 個人で商標登録する場合、費用はどのくらいかかりますか?
- A. 1区分の出願料が12,000円程度、登録料が10年分で28,200円程度が公的費用の目安です。弁理士に依頼する場合はこれに代行費用が加わり、総額8万〜15万円程度になることが一般的です。
- Q. 個人で出願した後、法人化したら名義変更は必要ですか?
- A. 個人名義のまま使い続けることも可能ですが、権利を法人に移す場合は名義変更の手続きが必要です。詳細は特許庁の公式情報や弁理士への相談をおすすめします。



