
東京都正規雇用等転換安定化支援助成金2026完全ガイド
この記事の要点
- 国のキャリアアップ助成金に上乗せできる東京都独自の制度
- 支給は転換時と定着確認後の複数回に分かれる仕組み
- 就業規則の改定を転換前に行わないと申請不受理になり得る
東京都正規雇用等転換安定化支援助成金とは何か
東京都正規雇用等転換安定化支援助成金は、非正規雇用の従業員を正規雇用に転換した都内中小企業を支援する制度です。転換後の定着状況に応じて助成金が段階的に支給される仕組みが特徴です。
この助成金は国のキャリアアップ助成金(正社員化コース)に上乗せする形で東京都が独自に実施しているもので、対象となる企業は都内に本社または事業所を置く中小企業が中心です。国の助成金と併用できる点が大きなメリットで、両方合わせるとまとまった金額を受け取れる可能性があります。
制度の目的と背景
非正規雇用者の待遇改善と正社員化を促進することが制度の狙いです。東京都は人手不足や雇用の不安定化への対策として、企業が非正規雇用者を正規雇用へ転換しやすい環境を整えるためにこの助成金を設けています。単に転換した時点だけでなく、その後の定着まで支援する点が国の制度との違いです。
支給対象となる企業・労働者の条件
支給対象となるのは、有期雇用労働者や派遣労働者、パート・アルバイトなどの非正規雇用者を正規雇用労働者に転換した中小企業事業主です。対象労働者については、転換前に一定期間(おおよそ6か月以上)雇用されていたことなど細かい要件が設定されています。
主な要件は次の通りです。
- 都内に本社または主たる事業所を有する中小企業であること
- 国のキャリアアップ助成金(正社員化コース)の対象となる転換を行っていること
- 転換後、一定期間以上の雇用継続が見込まれること
- 就業規則等に正規雇用転換に関する規定を整備していること
対象となる労働者の年齢や雇用形態については細かい規定があるため、申請前に必ず東京都の公式情報で最新の要件を確認してください。
支給額の目安と支給時期
支給額は転換した労働者1人あたり数十万円程度になるケースが多く、国のキャリアアップ助成金と合算するとより大きな金額になる場合があります。支給は一度にまとまって支払われるのではなく、転換直後と一定期間経過後の複数回に分けて支給される仕組みが一般的です。
例えば、転換時点で一部が支給され、その後半年〜1年程度の定着を確認した段階で残りが支給されるといった流れになることが多いです。金額や支給回数は年度によって制度内容が変更される場合があるため、申請を検討する年度の最新の募集要項を必ず確認する必要があります。
補助金は数が多すぎて、自分の会社が使えるものだけを探すのが大変です。4つの質問で、いま受付中の中から当てはまるものをお出しします。
使える補助金を無料で診断 →申請の具体的な手順
申請は大きく分けて「転換計画の届出」「転換の実施」「支給申請」という3段階で進みます。それぞれの段階で提出書類や期限が異なるため、順を追って準備することが重要です。
1. キャリアアップ計画書を管轄の労働局へ提出する
2. 就業規則などに正規雇用転換の規定を整備する
3. 対象労働者を正規雇用へ転換する
4. 国のキャリアアップ助成金を申請する
5. 東京都の助成金について別途申請書類を提出する
6. 定着確認後、追加の支給申請を行う
申請書類には転換前後の雇用契約書や賃金台帳、就業規則の写しなど多岐にわたる資料が求められます。書類に不備があると審査が長引き、支給が数か月単位で遅れることも珍しくありません。
申請でよくある失敗例
実際の申請現場では次のような失敗が多く見られます。
- 転換前の雇用期間が要件を満たしていないまま申請してしまう
- 就業規則の改定を転換後に行い、順序が逆になってしまう
- 国の助成金の要件は満たしているが、東京都独自の要件を見落とす
- 定着期間中に対象労働者が離職し、後半の支給を受けられなくなる
特に「就業規則の改定を転換より先に行う」という順序を誤ると、そもそも申請自体が受理されないケースがあります。制度を利用する際は、社会保険労務士など専門家に事前相談することを強くおすすめします。
国のキャリアアップ助成金との違いと併用のポイント
国のキャリアアップ助成金(正社員化コース)は全国の中小企業が対象ですが、東京都正規雇用等転換安定化支援助成金は都内企業に限定した上乗せ制度です。両者は制度の目的が近いため混同されがちですが、申請窓口や必要書類は別々に用意する必要があります。
併用する場合の主な注意点は以下の通りです。
| 項目 | 国の助成金 | 東京都の助成金 |
|---|---|---|
| 対象地域 | 全国 | 東京都内 |
| 申請窓口 | 労働局・ハローワーク | 東京都の実施機関 |
| 支給時期 | 転換後複数回 | 定着状況に応じて複数回 |
両方の制度を併用することで、1人の転換につき受け取れる総額を大きく増やせる可能性がありますが、それぞれ別に審査があるため、片方だけ不支給になることもあります。両制度の要件を個別に満たしているか、申請前にチェックリストを作って確認する企業が多いです。
申請前に準備しておくべきこと
申請をスムーズに進めるためには、事前準備が何よりも重要です。特に就業規則の整備と雇用契約書の管理は、後から慌てて用意しようとすると間に合わないことが多いため、早めに着手しておく必要があります。
準備しておきたい主な書類は次の通りです。
- 就業規則(正社員化に関する規定を含むもの)
- 転換前後の雇用契約書
- 賃金台帳・出勤簿
- キャリアアップ計画書とその認定通知
また、申請時期についても注意が必要です。年度によって募集期間や予算枠が設定されており、予算上限に達すると年度途中でも受付が終了することがあります。申請を検討している場合は、できるだけ早い段階で情報収集を始めることをおすすめします。最新の公募情報については必ず厚生労働省や東京都の公式ページで確認してください。
まとめ
東京都正規雇用等転換安定化支援助成金は、非正規雇用者を正規雇用へ転換し、その後の定着まで支援する東京都独自の制度です。国のキャリアアップ助成金と併用できる一方で、申請要件や書類の順序を誤ると不支給になるリスクもあります。制度の詳細や最新の支給額については年度ごとに変更される可能性があるため、申請を検討する際は必ず公式情報を確認し、必要に応じて社会保険労務士などの専門家に相談することをおすすめします。
よくある質問
- Q. 東京都正規雇用等転換安定化支援助成金はどんな企業が対象ですか?
- A. 都内に本社または事業所を置く中小企業で、非正規雇用者を正規雇用へ転換した企業が対象です。国のキャリアアップ助成金の対象要件を満たしていることも前提となります。
- Q. 支給額はどのくらいですか?
- A. 転換した労働者1人あたり数十万円程度になるケースが多く、国の助成金と合算するとさらに大きな金額になる場合があります。年度により金額が変更されることがあるため最新の公募要項を確認してください。
- Q. 申請はどこに問い合わせればよいですか?
- A. 東京都の実施機関や労働局が窓口となります。制度の詳細は東京都の公式サイトや厚生労働省の情報で確認し、不明点は社会保険労務士に相談するのが確実です。



