知らないと損をする、お金と税金の教科書
ホーム › 確定申告・税務手続き

印紙税の軽減措置とは?2026年版の条件と適用期限

公開: 2026-09-18 / 更新: 2026-09-18 ・ 読了 約4分

この記事の要点

  • 不動産売買契約書と建設工事請負契約書のみが軽減措置の対象になる
  • 申請不要で契約書作成日が適用期間内なら自動的に軽減税額が適用される
  • 消印忘れや契約金額の誤記載は過怠税につながる典型的な失敗例

印紙税の軽減措置とは?対象と税額をまず結論で確認

印紙税の軽減措置とは、不動産売買契約書や建設工事請負契約書などの一部の契約書について、本来の印紙税額よりも低い税額が適用される制度のことです。特別な申請手続きは不要で、契約書の作成日が適用期間内であれば自動的に軽減後の税額が適用されます。

この軽減措置は恒久的な制度ではなく、時限措置として期限が定められている点に注意が必要です。適用期限を過ぎた契約書には通常税率が適用されるため、契約のタイミングによって印紙税額が大きく変わることがあります。

軽減措置の対象となる契約書

印紙税の軽減措置が適用されるのは、主に以下の2種類の契約書です。

不動産売買契約書

土地や建物の売買契約書のうち、契約金額が10万円を超えるものが対象です。通常の印紙税額と比べて、契約金額に応じておおよそ半分程度まで軽減されるケースがあります。たとえば契約金額が1,000万円を超え5,000万円以下の場合、本来2万円の印紙税が1万円に軽減されるといった具体例があります。

建設工事請負契約書

建物の建築やリフォームなどの工事請負契約書も対象です。契約金額が100万円を超えるものについて軽減措置が適用されます。契約金額が5,000万円を超え1億円以下の場合、本来6万円だった印紙税が3万円程度に軽減される例が見られます。

なお、対象となるのは紙で契約書を作成した場合です。電子契約でやり取りした場合は印紙税自体がかからないという扱いになるため、軽減措置とは別の観点で節税につながる場合があります。この点は契約実務の担当者や税理士に確認することをおすすめします。

節税の話は、調べるほど時間が消えます。あなたの会社の記事を毎日2本、代わりに書いて公開します。1日667円(税抜)から。

記事づくりを任せる →

適用期限はいつまでか

印紙税の軽減措置は、税制改正によって数年単位で延長を繰り返してきた経緯があります。過去には期限が近づくたびに延長の議論が行われており、延長されなかった場合は通常の税率に戻ることになります。

現在の適用期限や延長の有無については、契約書を作成する時点で必ず最新情報を確認する必要があります。契約書の作成日が期限の前後にまたがる取引では、わずか数日の違いで納める印紙税額が変わることもあるため注意が必要です。適用期限の詳細は国税庁の発表内容を確認するのが確実です。

軽減措置を活用する際の注意点

契約金額の記載方法に注意する

印紙税額は契約書に記載された契約金額によって決まります。消費税額を区分して記載するかどうかで、印紙税の計算対象となる金額が変わることがあります。消費税額を本体価格と別に明記しておくと、印紙税の計算上有利になる場合があるため、契約書のひな形を確認しておくことが望ましいです。

契約書の写し・副本の扱い

契約書を2部以上作成し、それぞれの当事者が原本を保管する場合、原則として双方の契約書に印紙税がかかります。一方をコピーとして扱い、原本を1部のみ作成する運用にすれば印紙税を抑えられる場合がありますが、契約の証拠力に関わるため、実務上は慎重な判断が必要です。

貼り忘れ・消印忘れによる失敗例

印紙を貼っても消印(印紙と契約書にまたがる押印またはサイン)を忘れると、印紙税を納めていないと判断される場合があります。また契約金額を誤って記載し、本来より少ない印紙税額の印紙を貼ってしまうケースも見られます。この場合、過怠税として本来の印紙税額に加えて、最大で当初の印紙税額の2倍に相当する金額が徴収されることがあります。契約書を作成する際は、印紙の額面と消印の両方を必ず確認する習慣をつけることが重要です。

軽減措置の対象外契約書との混同

軽減措置は不動産売買契約書と建設工事請負契約書に限られており、たとえば消費貸借契約書や業務委託契約書などは対象外です。契約書の種類によって適用の有無が異なるため、複数の契約書を一括で扱う企業では、契約書ごとに軽減措置の対象かどうかを個別に確認する必要があります。

印紙税の軽減措置に関するよくある誤解

軽減措置は申請すれば適用されるものではなく、対象契約書であれば自動的に軽減後の税額が適用されます。逆に、軽減措置の対象外の契約書に誤って軽減後の税額の印紙を貼ってしまうと、不足分について過怠税が発生する可能性があります。契約書作成の担当者が制度の対象範囲を正確に理解していないと、こうした認識違いによる誤りが起きやすい点にも注意が必要です。

不動産取引や建設業を営む事業者は、契約書のフォーマットを見直す際に、軽減措置の対象範囲と適用期限を定期的に確認する体制を整えておくと、印紙税の計算ミスを防ぎやすくなります。実務上の疑問点は、契約書を作成する都度、税理士や国税庁の窓口へ相談することをおすすめします。

まとめ

印紙税の軽減措置は、不動産売買契約書と建設工事請負契約書を対象に、契約金額に応じて印紙税額が軽減される時限的な制度です。適用に申請は不要ですが、適用期限や契約書の記載方法によって納める税額が変わるため、契約書を作成する前に最新の制度内容を確認しておくことが大切です。判断に迷う場合は、税理士など専門家への相談を検討してください。

よくある質問

Q. 印紙税の軽減措置を受けるために申請は必要ですか?
A. 申請は不要です。対象となる契約書を作成期限内に作成すれば、自動的に軽減後の税額が適用されます。
Q. 電子契約にすれば印紙税はかかりませんか?
A. 紙の契約書に課される印紙税は、電子契約でやり取りした場合には原則としてかからないとされています。詳細は税理士や国税庁の情報で確認してください。
Q. 軽減措置の対象外の契約書に軽減税額の印紙を貼ってしまったらどうなりますか?
A. 印紙税額が不足している状態となり、過怠税が課される可能性があります。契約書の種類ごとに対象範囲を確認することが大切です。
この記事をシェア: X(Twitter) LINE

あわせて読みたい

関連データ

借入金の利率を変更する覚書|税金の取り扱い
納税証明書の請求|税金の取り扱い
間仕切り用パネルに係る少額減価償却資産の判定等|税金の取り扱い
死亡退職した場合の「退職手当金等受給者別支払調書」の記載方法と提出省略範囲|税金の取り扱い
→ 項目をすべて見る

節税の話は、調べるほど時間が消えます。あなたの会社の記事を毎日2本、代わりに書いて公開します。1日667円(税抜)から。

記事づくりを任せる →